生命の担い手 8
すでに存在するタンパク質は分析できても、新しいタンパク質の設計図を描くことはできないのです。
タンパク質の折りたたみパターンの化学的な理山は、複雑すぎて手に負えないとはいえ、結果は単純です。
つまり、タンパク質の鎖を構成するアミノ酸ユニットの配列順序を遺伝子が決定し、アミノ酸配列順序がタンパク質の折りたたみ構造、つまり形状を決定しているのであれば、細胞がある特定の形のタンパク質を生産する必要に迫られたときには、DNAの特定領域、すなわち目的とするタンパク質のアミノ酸配列順序を規定している遺伝子がもっている情報を利用するだけで、毎回正しい形状のタンパク質をつくり出せるのです。
形状はきわめて重要です。
これは、特にアミノ酸の化学的特性と合わせて考えたときに、大きな意味があります。
・・・というのは、形状はそのタンパク質が担う役割に関係しているにちがいないからです。
工具のスパナには、長い柄の先にナットの形をした受け口がついています。
なぜならば、スパナには、ナットにひったりと合う受け口と力をかけるテコの部分が必要だからです。
つまり、ナットを締めつける道具には、何らかの受け目と力を加える手段の両方が必要不可欠ということです。
同じような一般則は、すべてのものに当てはまります。
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